flower border

WILD FLOWER

高岡ミズミの情報ページです。 BLという単語に興味のない方は恐れ入りますが直ちにお戻りくださいませ。

スポンサーサイト

Categoryスポンサー広告
  •  closed
  •  closed
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

再アップです。

Category未分類
昨日はありがとうございました。
おかげさまで愉しい時間を過ごすことができました。
お声をかけていただき、お手紙や差し入れまで……本当に嬉しかったです。
いつもはよぼよぼですが、瞬間風速のごとく会場では元気が出ました。
新刊のニライカナイとVIP再録集はこの後コミコミスタジオさんで取り扱っていただく予定です。
よろしければ、ぜひチェックしてくださいませ。
VIP再録集の中身は
VIP1~6(5の中の谷崎視点のSS含む)
honey1、2、4、5
A merry merry Christmas And a happy New Year
ブログ掲載SS
無配Physical strength
ペーパー
fragmentホワイトクリスマス
ツイッターSS
以上17本になります。


以下、ツイッターにアップしていったSSに加筆したものになります(再録集に掲載したものと同じです)。

「今日は、もう帰ったら?」  
オフィスに突然やってきた宮原に、和孝は首を傾げた。もう少しで日付が変わろうとする頃、このあとの予約も当然入っている。
「どうしてですか?」
 和孝の質問は、少なからず宮原を戸惑わせたらしい。睫毛を瞬かせると、合点がいったとばかりに苦笑いを浮かべた。
「あー……知らないんだ。柚木くんっぽいというか……いや、この場合問題なのは久遠さんか」
意味深長な言い方に加え、久遠の名前が出てきては聞き流すことなどできない。どういうことなのかと、視線で先を促す。
「だって、今日誕生日でしょ」
「だ……」  
誰のですか、と言いかけて口を閉じる。話の流れから久遠の誕生日であることは明白だったが、もとより和孝はたったいまその事実を知った。単にこれまで誕生日の話題が出なかったせいだ、と言い訳すればおそらく宮原をいま以上に呆れさせてしまうはめになるだろう。
「大丈夫です。あと十五分もすれば今日は終わってしまいますし」  
どうせ久遠は事務所にいるはずなので、明朝、電話の一本でも入れておくかと軽い気持ちで答える。なにより、久遠の誕生日になにをすればいいのか、和孝には考えもつかなかった。
「駄目だよ、柚木くん」
宮原が大げさに声を上げ、かぶりを振った。
「いくつになったって誕生日は節目だよ。僕も、いつも柚木くんやスタッフが祝ってくれて嬉しいんだ。ほら、僕らの生活サイクルは普通とはちがうじゃない? だから、朝までは今日。朝までに久遠さんにおめでとうって顔を見せてあげないと」
「…………」  
確かにそうかもしれない。普段はいい歳をして誕生日なんてと思っていても、いざ「おめでとう」と言われると悪い気はしないものだ。朝までは今日というのも、まさにそのとおりだ。自分も久遠も人生の多くを夜の世界で生きてきた。
「……でも、たぶんまだ事務所だと思うので」
「なら、事務所に乗り込んじゃえ」  
無茶な提案をしてくる宮原に、頬が引き攣る。まるでご近所さんを訪問するかのようなノリで言われても、先方はいまやその名を知らないひとはいない、木島組だ。 「乗り込んじゃえって、そんな」  
冗談ですよねと笑った和孝だが、宮原はいたって本気だった。半ば強引に和孝に帰宅を促す。
「あとのことは僕に任せて」  
めずらしくやる気を見せる宮原を前に逆らうことができず、数分後、和孝は自分の車の中にいたのだ。
とはいえ、さすがにこのまま事務所に乗り込む気にはなれず、ひとまず連絡してみようと携帯電話を手にする。呼び出し音が鳴り、三回目でぷつりと途切れた。
「お疲れ様。いま、事務所?」  
普段はこんな時刻に電話することなどまずないので、大事はないと示すためにのんきに水を向ける。
『いや、移動中だ』  
いつもどおり短い返答だったけれど、声音からは微かな疲労が伝わってきた。
「もしかして」  
ひとりの男の顔が浮かぶ。彼ならきっと久遠について調べつくしているだろうし、誕生日も把握しているにちがいない。
『横浜からの帰りだ』  
うんざりした様子に、自分の考えが正しかったことを知る。四代目の三島の不穏な噂はいくつも耳にするが、一度会っただけの和孝からすれば、彼の言動は久遠に対する嫌がらせにしか思えなかった。
「誕生日だから、わざとじゃないの?」  
これには、返事をするのも鬱陶しいとばかりのため息が返る。あながち外れてはいないのだろう。
「久遠さんも、大変だね」
もっとも嫌がらせですんでいるだけいいと考えるべきかもしれない。現在の不動清和会はたとえ表面上であってもじつに平穏、平和そのものだ。
『それで? 誕生日を祝いに来てくれようって?』  
先に言われてしまい、答えあぐねる。時刻が時刻だけに、プレゼントどころか、和孝が用意できるのは精々コンビニのケーキくらいだった。
「まあ。プレゼントは俺、的な?」
 さっき知ったばかりだしな、と半ば開き直って軽口を叩く。てっきり軽くあしらわれるかと思っていたのに、すぐには反応が返らない。 
妙な間があき、急に恥ずかしくなった和孝は、やめておけばよかったと悔やみつつ、ははと笑ってはぐらかす。
「いまの笑うところだから」
しかし、これも役には立たなかった。
『そうか? もうとっくに俺のものだとばかり思っていたが』
「――――」 
計ったようなタイミングでの予想外の返答には、二の句を呑み込む。携帯越しにも拘わらず、まるで耳元で囁かれているかのような感じがして、かっと頬が熱くなった。
『いまのは笑うところか?』  
しかもその後の一言がこれで、結局踊らされただけの自分に対して、舌打ちが出る。
「……悪趣味だね」    
久遠の悪趣味はいまさらだ。特に最近は身辺が落ち着いているせいか、それとも和孝自身肩の力が抜けてきたからなのか、たまにらしくもないことを言いだす。少し前の久遠なら、考えられなかったことだ。それだけ距離が近づいたのだろう、などと思った自分にいっそう羞恥心が込み上げ、わざとくそっと毒づいた。  
つくづく電話でよかった。これ以上弱みをさらすなんてごめんだ。
「とりあえずいまから行くから」  
こんな話を真顔で聞き流さなければならない沢木には、つくづく同情を禁じ得なかった。
『こっちはあと三十分以上かかる』
「なら、先に入って待ってる」  
それを最後に短い会話を終え、電話を切る。途中コンビニに立ち寄った以外はまっすぐマンションを目指した。
「誕生日か」  
自分にとって久遠の誕生日は、おそらく単に年齢を重ねる日というだけではない。今後、この日を迎えるたびに感謝し、無事を祈るだろう。
これから毎年、ずっとだ。 
だからこそ知りたくなかったような気もしている。  
特別な日なんて必要ない。平凡な暮らしこそが望みだなんて、年寄りじみているとは思うけれど。  
柄にもなく感傷的な気持ちになり、苦笑いとともに振り払う。
十数分後、家主が不在の部屋に到着した和孝は、まずはバスルームに直行して汗を流してから一服した。  
その後、早速冷蔵庫を覗いて酒のつまみになるようなものが作れないかチェックする。ビールとミネラルウォーターくらいしか入っていなかったものの、幸運にも冷凍庫に先週和孝が買っておいたアスパラガスを見つけた。
確か帆立の缶詰があったはずだ。他にも冷凍食品と常備野菜を駆使してなんとか三品ほど簡単なつまみを作り、テーブルに並べる。誕生日にしては寂しい食卓でも、ケーキがあればなんとかなるだろう。
あとは今夜の主役が帰宅するのを待つばかりだ。箸とグラスをテーブルに置いたそのタイミングで、リビングダイニングのドアが開く。
「おかえり」  
ネクタイを緩めながら室内へ入ってきた久遠は、いつもそうするように和孝を見て微かに目を細めた。
「食事は向こうですませてきたんだろ? 軽くつまめるもの作ったから、シャワーでも浴びてくれば?」
 テーブルにグラスを置きつつ促すと、ケーキサーバーに目を止めた久遠が渋い表情になる。自身の手を口許へとやる仕種で、ああ、と察した。
「なに? ケーキまで用意されてたんだ?」
「砂糖の塊みたいなヤツを」
思い出したのか、久遠の眉間に嫌悪が滲む。
「大変だったんだね」
嫌がらせもここまでくれば、ある意味愛のような気もしてくる。かなり歪んではいるが。
どうやら思っていた以上に本格的な誕生日会だったらしいとわかり、同情を禁じ得ない。この調子でクリスマスやハロウィンとなにかにつけ呼びつけられることになってはさすがの久遠も参ってしまう、とそこまで考えた和孝ははたと気づいた。  
もしイベントごとに横浜へ行くはめになれば厭な思いを味わうのは久遠のみではない。自分もだ。
なにかあるたびに後回しにされるのは目に見えていて、なんで俺があのひとに遠慮しなくちゃならないんだと思うと、不快になってくる。  
くるりと身体の向きを変えた和孝は、そのまま冷蔵庫に歩み寄り、ケーキを取り出した。
行儀が悪いと承知で中指と人差し指を使ってクリームをすくい、迷わず自身の舌先にのせる。甘ったるい味と香りにむせそうになりつつも、久遠の前に立ち、ネクタイを掴み、ぐいと引き寄せた。
「俺のケーキが食えないなんて言わないよな」  
まるでチンピラさながらの脅し文句を発すると同時に、クリームを久遠の口に直に移す。自分の舌と久遠の口中でぬるくなったクリームは思った以上に強烈で、すぐに唇を離した。
「やめときゃよかった」  
べたべたする口許が気持ち悪い。久遠のネクタイから離した手を、カウンターの上にあるティッシュボックスへと伸ばした。
だが、目的を果たせずに和孝の手は空を切る。 そうする前に久遠の左腕が腰に回り、引き戻されたせいだ。
「なんだよ。返り討ちってヤツ? それとも、気に入った?」  
たったいま和孝がしたように指でクリームをすくった久遠は、和孝の質問に口の端を引き上げた。
「どうだろうな」  
たっぷりとクリームののった指が唇に触れてくる。さらには顎、うなじへと滑っていき――鎖骨のくぼみまでクリームまみれにされてしまった。
「ちょ、っと」  
躊躇する和孝とはちがい、めずらしく面白がっている様子だ。久遠は指でクリームの道を作っただけでは飽き足らず、そこを舌先で辿っていったのだ。
「なに……やってるんだよ」  
そんな趣味はないと言外に告げた和孝も、すぐに自信がなくなる。とろりとしたクリームの感触と、久遠の愛撫に身体が震えだす。
「あ……ぅんっ」
 胸の尖りを舌先で弾かれて、腰が跳ねた。いまにも頽れてしまいそうになり、咄嗟に久遠の上着に両手でしがみつく。
「も、いい」
 脅したのは間違いだったと降参した和孝に、久遠が胸元で小さく笑った。
「俺にケーキを食わせたかったんじゃないのか?」
「……だから、もういいって。こういうのは」
 もどかしい。いつまでたっても軽く舐めるだけの行為を続けられては、気が変になってしまう。
「どうする?」
 それゆえ、久遠がそう聞いてきたときには迷わず久遠の中心へと手を伸ばした。
 涼しい顔とは裏腹に、スラックスの中で硬く張り詰めている久遠自身に、ごくりと喉が鳴る。欲望に勝てず、和孝はその場に膝をつくと、迷わず前をくつろげた。
 下着の上から充実した性器に口づけたあと、あらわにして直接唇を寄せる。先端を舐め、砲身に舌を這わせてから、口中に迎え入れた。
「う……んっ」
 自分の口の中でいっそう質量を増した久遠自身に煽られ、技巧と気持ちを尽くして愛撫する。口淫するうちにたまらなくなるのは、いつものことだった。
 早く先に進みたくて胸を喘がせたとき、甘ったるい匂いがして和孝は視線を上げた。
 久遠が自身の手に残っていたクリームを、和孝の鼻先で拭ったのだ。
「……んだよ」
 邪魔されたことに眉をひそめ、上目遣いで睨む。と、和孝の顔を見た久遠が口許を綻ばせた。
「いや、一生懸命で可愛いと思ったから、つい」
「…………」
 ひとがせっかくやる気満々だったというのに、この男は――。
 意趣返しとばかりに、わざと鼻先を目の前のものに擦りつけてやった。それだけでは気がすまず、近くにあったケーキを鷲掴みにし、久遠の腹に塗りたくる。
 ケーキまみれになった下腹を前にして、あまりの光景に和孝は吹き出した。
「ひでえ」
 いったん笑いだすと止められなくなる。久遠の下腹を指差し、あははと声を上げる。
「そんなに面白いか?」
 この問いかけには、思い切り頷いた。
「面白いよ。甘いものが苦手な久遠さんが、ケーキにまみれているんだから」
 なおも笑い続ける和孝の頬に、ふと久遠の手が添えられた。
「いいのか?」
 なにに対して聞かれたのか、ぴんとこなかった。が、疑問はすぐに晴れた。
「これを舐め取るのは、おまえだが」
 クリームまみれの腹を示されるが早いか、ぐいとそこに顔を押しつけられる。
「久――」
 うっかり開いた口に、ふたたび久遠が入ってきた。
「んぅ」
 頭を両手で固定され、強引に喉を突かれて呼吸が苦しくなる。一方で、たったいままであれほど可笑しかったのが不思議なくらい、呆気なくまたその気にさせられてしまっていた。
 自分の口を出入りする久遠のものに積極的に舌を絡め、時折吸う。喉まで使って奉仕した甲斐あって、まもなく頭上で小さな吐息がこぼされた。
「放さないなら、このまま出すぞ」
 その一言を聞き、なおも口淫に熱を込める。意思は伝わったのだろう、直後、喉の奥に久遠の絶頂が叩きつけられ、和孝は肌を粟立たせながら嚥下した。
 力強い脈動を味わっていると、身を退いた久遠が和孝を抱え上げる。ソファの上に這わされた途端、上半身は着衣のまま、下半身のみ脱がされるというあられもない格好を強いられた。
 和孝の尻をひと撫でしてから、久遠は入り口に触れてくる。撫でられ、くすぐられ、突かれて、そこが勝手に緩んでくるのがわかった。
「ん……」
 いつもとはちがう感触に、背後へ視線を向ける。
 ちがうはずだ。潤滑剤代わりとして、久遠が使っているのは、下腹に残ったクリームだった。
「それ、気持ち、悪い」
 体温で溶けたクリームの感触に、顔をしかめる。
「どうしても無理なときは、寝室に取りにいく」
 しかし、その一言で強行され――結果、無理ではなかった。
 いくらもせずに久遠に奥まで穿たれ、揺さぶられて思うさま嬌声を上げたのだ。
しかも一度では終わらず、体位を変えて何度か繋がった。和孝が数えられたのは三度までで、我に返ったときにはベッドにいた。
 真っ暗な寝室で目を覚ます。身を起こそうとした和孝は、腰をがっちりとホールドされていることに気がついた。
 こんなシチュエーションは滅多にない。和孝が起きたとき、多忙な男はもうベッドにいないことが多いのだ。
 目を凝らし、久遠の寝顔を見つめる。
 ときめきや感傷、切なさ。
 いろいろな情動が胸に湧き上がる。完璧な人生とは言い難いし、久遠の傍にいる限り今後も常に不安は付き纏う。もしかしたら、別の道を選べば平穏な暮らしを望むこともできるかもしれない。
それでも、自分にとっての幸せはここにあると確信している。なぜなら寝顔を目にしただけで息苦しさを覚えるほど恋い焦がれている相手は、他にいないからだ。
「誕生日、おめでとう」
 また一年よろしく。
そう小さな声で久遠の寝顔に呟いた和孝は、ひとつ欠伸をし、もう一度目を閉じた。

- 9 Comments

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/11/08 (Sun) 22:11 | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/11/19 (Thu) 20:14 | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/12/14 (Mon) 23:33 | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/12/25 (Fri) 09:40 | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/12/25 (Fri) 09:58 | REPLY |   

高岡ミズミ  

Re: タイトルなし

お返事が遅くなってすみません。
そして、ご質問の件ですが、まだはっきり決まっておりません。
本当に申し訳ありません。

2016/01/06 (Wed) 15:50 | REPLY |   

高岡ミズミ  

Re: VIP再録集再販お願いします<(_ _*)>

リクエストありがとうございます。
ただいま、いろいろ検討中ですので、いましばらくお待ちいただけると嬉しいです。
すみません。

2016/01/06 (Wed) 15:51 | REPLY |   

高岡ミズミ  

Re: タイトルなし

読んでくださってありがとうございます。
さっそくご質問の件ですが。
申し訳ありません。
諸事情あって明言できないのです。
発売日がはっきりしましたらここかツイッターで告知させていただきます。
本当にすみません。

2016/01/06 (Wed) 15:53 | REPLY |   

高岡ミズミ  

Re: メリークリスマス

お返事が遅くなってしまってすみません。
私もお会いできて、本当に嬉しかったです! 感激しました。
失礼なんて、ぜんぜんなかったですよ。私のほうこそ心配しております。
mさんもどうぞ体調等にはお気をつけくださいませ!

2016/01/06 (Wed) 15:56 | REPLY |   

Post a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。